消毒液による「うがい」のやり過ぎは逆に感染リスクをアップ
実際、予防医学と公衆衛生に関する研究を取り上げる米国の医学誌では、05年に京都大学の川村孝教授(当時)が行った科学的な研究結果として、「ポビドンヨードを使ったうがいは、水によるうがいに比べて風邪にかかりやすくする」と報告されている。やはり、消毒液を使ったうがいは逆効果になりかねないのだ。
「うがい薬の中には、ポビドンヨードのほかにアズレンスルホン酸ナトリウムを使ったものもありますが、こちらは炎症を抑えるタイプで、抗菌、抗ウイルス効果はありません。殺菌効果がある市販のマウスウオッシュを多用することも、口腔内の常在菌のダメージを考えるとおすすめできません」(本間氏)
ウイルスを減らすためにうがいをして、逆に感染リスクを上げてしまっては本末転倒。うがいするなら水だけで十分なのだ。