著者のコラム一覧
奥田研爾横浜市立大学名誉教授

1971年横浜市立大学医学部を卒業後、米国ワシントン大学遺伝学教室、ハーバード大学医学部助教授、デューク大客員教授、スイスのバーゼル免疫研究所客員研究員として勤務。2001年横浜市立大学副学長、10年から名誉教授。12年にはワクチン研究所を併設した奥田内科院長。元日本エイズ学会理事など。著書に「この『感染症』が人類を滅ぼす」(幻冬舎)、「感染症専門医が教える新型コロナウイルス終息へのシナリオ」(主婦の友社)、「ワクチン接種の不安が消える コロナワクチン114の疑問にすべて答えます」(発行:日刊現代/発売:講談社)のほか、新刊「コロナ禍は序章に過ぎない!新パンデミックは必ず人類を襲う」(発行:日刊現代/発売:講談社)が8月に発売される。

ワクチンの接種は「N501Y」型の感染防止にどれぐらいの効果があるのか

公開日: 更新日:

【Q】変異株「E484K」を持つブラジル型や南アフリカ型はどうか

【A】「mRNA、ウイルスベクターともに、ワクチンが誘導する中和抗体の効果が従来型より20~30%低下しているという報告はあります。ただし、正式な論文にはなっていないため、今後変わってくるかもしれません。『N501Y』と『E484K』の2つ変異が起こったウイルスの場合には、10分の1くらいしか抗体のウイルス中和能はない、との報告もあります」

【Q】それでは、どのようにすればほぼ全ての変異型に対応できる?

【A】「個人的には、これまで報告されている2種類ほどの変異株のmRNAを従来型ワクチンに混合すれば非常に効果が高いものができると考えています。ファイザーCEOもこのような考えを示していますし、さらに従来型のワクチン接種を3度免疫(3回接種)すれば、抗コロナ抗体も非常に高くなり、予防も可能と発表しています」

 インフルエンザの場合、ウイルスをホルマリンなどで殺して精製した「不活化ワクチン」は免疫原性が弱いため、繰り返される変異に対応できない。

 mRNAワクチンなら、変異株へ対処できる可能性が高いという。

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