ワクチンの接種は「N501Y」型の感染防止にどれぐらいの効果があるのか
【Q】変異株「E484K」を持つブラジル型や南アフリカ型はどうか
【A】「mRNA、ウイルスベクターともに、ワクチンが誘導する中和抗体の効果が従来型より20~30%低下しているという報告はあります。ただし、正式な論文にはなっていないため、今後変わってくるかもしれません。『N501Y』と『E484K』の2つ変異が起こったウイルスの場合には、10分の1くらいしか抗体のウイルス中和能はない、との報告もあります」
【Q】それでは、どのようにすればほぼ全ての変異型に対応できる?
【A】「個人的には、これまで報告されている2種類ほどの変異株のmRNAを従来型ワクチンに混合すれば非常に効果が高いものができると考えています。ファイザーCEOもこのような考えを示していますし、さらに従来型のワクチン接種を3度免疫(3回接種)すれば、抗コロナ抗体も非常に高くなり、予防も可能と発表しています」
インフルエンザの場合、ウイルスをホルマリンなどで殺して精製した「不活化ワクチン」は免疫原性が弱いため、繰り返される変異に対応できない。
mRNAワクチンなら、変異株へ対処できる可能性が高いという。