ワイン好きは白内障になりにくい? 米国眼科学会誌に論文掲載

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「今回、分析の対象となったコホート研究は、英国の長期大規模バイオバンク研究『UKバイオバンク』(約47万人参加)と、欧州の栄養とがんの関連を調べる大規模コホートの『エピック・ノーフォーク研究』(約2・3万人参加)です。アルコール摂取量はバイオバンクがネットによる『自己申告』、エピック・ノーフォーク研究は『食物摂取頻度質問書』により確認。そのうえで、公的資料で確認された、左右どちらか片方でも白内障手術を受けた人を対象に分析しています。なお、2つのコホート研究対象者の中で、研究開始から1年以内や自己申告の白内障手術は除外しています。その結果、両研究でワインの飲用が白内障手術を減らすことが明らかになったのです」

 ただし、お酒を飲めば飲むほど白内障を除去してくれるわけではない。

 アルコール消費量の増加は「エピック・ノーフォーク研究」では白内障手術を受けるリスクの低下と関連していたが、「UKバイオバンク」ではU字形の関連が観察されたという。

「酒量としては英国政府が推奨する週最大14単位(アルコール度数13・5%のグラスワイン175ミリリットルなら約6杯)以内の人は、白内障手術を受ける可能性が低いとしています。サブ解析としてアルコールの種類が調べられていますが、ワインはビールやスピリッツ(蒸留酒)より有効であることが明らかにされています。ワインに含まれる抗酸化物質が白内障手術を受けるリスク低減の説明になるかもしれません」

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