「急に声が細くなって…」歌手・平浩二さん 今年患ったばかりの「くも膜下出血」を振り返る
歌わずにステージを降りるなんてプロ歌手として恥ずかしく、お客さまや関係者に申し訳ないと思いながら、人の手を借りてステージ衣装から私服に着替えました。救急車に乗り込んだのは夜7時ぐらい。搬送中「なんだ、この痛みは? もしかしてこのまま死ぬのか?」と心細くなりました。でも夢グループの石田社長が付き添って、ずっと話しかけてくれていたので救われました。話の内容はあまり覚えていませんが、心強かったことだけはたしかです。
病院に到着したぐらいからの記憶はなく、気付いたのは手術も終わった2日後の昼でした。その間、僕はドクターヘリに乗ったようです。
5日に救急搬送された病院の医師の判断でその場では止血だけして、翌朝ヘリで山口大学医学部付属病院に運ばれて本格的な手術が行われたのです。カテーテルを使い血管内からコイルを入れて塞栓する手術をしたようです。ありがたいことに脳神経外科の名医が担当してくださり、「とてもきれいにコイルが入っている」と、東京で診ていただいた先生がおっしゃっていました。
入院は23日間に及びました。14日間は集中治療室で点滴だらけ。術後は頭痛が続き、日によって痛むところが移動していくので「本当に治るのかな」と不安でした。