ずっと震えていた…歌手の黒木じゅんさん急性膵炎を振り返る
炎症がすっかり治まるまでは絶飲食でした。口から何か入ると膵臓が消化酵素を出してしまうから水もダメ。食事ができたのは退院間際でした。最後まで首から点滴の管が2本ぶら下がっていましたね。初めは腕から点滴していたのですが、強い薬で腕の血管だと3日で赤く腫れあがり、血管痛を起こすのでわりと早い段階で首へと移動しました。
そんな状態だったのですが、膵臓を切除するには至らず、20年近くたった今でも温存しています。
■コロナ禍以前は3年連続で年末に入院したことも
コロナ禍前は2カ月に1回、コロナ禍後も3カ月に1回、ずっと検診に通い続けています。CT画像を見ると一部分だけ白くなっていてがん化の可能性もあるので、こまめに診ていただいて慎重にコントロールしています。
急性膵炎の原因は、おそらくお酒の飲み過ぎです。倒れた前年は7~12月の約半年間、たった一人で50㏄のスクーターに乗って全国47都道府県を回るという新曲のキャンペーンを実行しました。本当にまったくの一人なので、晩酌だけが唯一の楽しみ。一日中走ってクタクタになった後は、一段とお酒がおいしくて毎晩飲んでいました。1度の量はそれほどではないものの、休みなく走り続けた疲労も重なって、かなり膵臓に負担がかかっていたのでしょう。キャンペーンが終わってホッとした途端、ドカーンと来たのだと思います。