医学的検証試験で証明 ワクチン効果を高める「感情日記」のススメ
「そもそも人間の感情はネガティブな方が質量ともに圧倒的に多い。ただ、ネガティブな感情であっても本音であれば、ありのままに感じきることで自然と消えていく。しかし苦痛が強く目を背けてばかりいると、押し殺された一次感情は、自己嫌悪や嫉妬、虚無、恨みといった小難しい思考の混ざった二次感情を増殖させていくのです」
二次感情は脳がつくり出したノイズのため、自然には消えず、無駄な緊張や興奮からストレスホルモンの分泌を過剰にし、自律神経や免疫反応が正常に働かなくなる。それを、感情日記が改善するのだ。
■ウイルスに対する感染免疫も高める
感情日記がワクチンの効果を高めることは、厳密な医学的検証試験で証明されている。B型肝炎ワクチンを受ける人々を無作為に2群に分けた研究ではワクチン接種前に、一方の群に感情日記を、もう一方の群に感情を排した日常日記を書かせた。すると感情日記の群は、4カ月後と半年後の両方で有意に高いワクチン抗体価を示した。
「ワクチンには、不眠などの心理ストレスにより効果を失うワクチンブレークと呼ばれる現象が存在します。逆に言うと、ワクチン接種者に心のケアをしたら予防効果を高めることが期待できるのではないか。コロナワクチンでの証明ではないので解釈に注意は必要ですが、その疑問に、この研究結果はひとつの答えを与えるものです」