冬はもうすぐ…新型コロナ第6波はいつから始まるのか
■気温11度以下になると危ない?
では、このときの気温と湿度はどうだったのか?
例えば、昨年10月25日の東京の最低気温と最小湿度はそれぞれ11.4度と30%、11月1日は9度と46%、同5日は9.1度と31%だった。その時期はおおむね最低気温が10度前後で、最小湿度が30%台に突入した時期だったことがわかる。
いまの最低気温と最小湿度はどうか? 10月18日は9.2度と38%、10月20日には11.6度と29%を記録している。
実は、米メリーランド大学などのグループは、昨年3月上旬までの世界の50都市について、気温や湿度と新型コロナウイルスの流行の関係を分析した。その結果、感染者が多かったのは平均気温が5~11度で比較的、湿度が低い地域に集中していたという。
つまり、既にいまの日本は感染再拡大の入り口に差し掛かっており、感染リスクが高い時期に突入しているということだ。
むろん、気温と湿度だけで感染拡大を説明することはできない。むしろ、人の移動や人口密度などの要因の方が感染拡大に、より関係していると考えるのが自然だろう。とくにいまは日本人の多くがワクチンを接種しており、昨年とは状況が大きく異なっているのも事実だ。