元ソフトバンク攝津正さん白血病との闘いを語る「鼻血が5時間止まらなかったことも」
そして何年か経過してずっと数値が良ければ、薬を一度やめてみる場面がきて、さらにその後も数値が良ければ完治になると聞きました。その可能性に向かって日々を過ごしています。
「万が一」という言葉が病気をしてから身近になりました。病気に限らず万が一の可能性はいろいろあります。だから「一日一日を大切に生きよう。何でも楽しんで、家族と悔いのないように過ごしたい」と思うようになりました。
そして、白血病をもっと多くの人に知ってもらいたいという思いから病気を公表しました。僕は薬で安定していますが、白血病にも種類があって、今まさに苦しい治療をしている人や骨髄移植を必要としている人がたくさんいます。
僕も以前は何も知りませんでした。なので、少しでも多くの人に白血病のことや骨髄バンクのことを知ってもらって、ドナー登録者が増えてくれたらいいなと思っています。
(聞き手=松永詠美子)
▽攝津正(せっつ・ただし)1982年、秋田県生まれ。JR東日本の東北硬式野球部から2008年のドラフト5位で福岡ソフトバンクホークスに入団。主に中継ぎ投手として活躍したあと先発に転向し、12年には17勝を挙げて沢村賞を受賞。13年にはWBC日本代表にも選出された。19年に現役引退後、野球解説者のほか、RKBラジオで「摂津正のつりごはん」というレギュラー番組を持つ。今年YouTubeチャンネル「攝津SETTSU#50」を開設。