「家庭血圧」は「病院血圧」よりも脳卒中発症リスクの確認に役立つ

公開日: 更新日:

「さらに、24時間血圧は一日の血圧の変動が見られるものの、現状は専門の医療機関でないと測定できない上、測定日だけの血圧情報です。一方、家庭血圧は血圧を自分で連日測定できることが強み。脳卒中の発症リスクを正確に予測でき、かつ血圧の季節変動や加齢に伴う血圧の上昇をより手軽に把握できます」

 家庭血圧と随時血圧を直接比較した別の大迫研究の結果でも、家庭血圧の上昇に伴い脳卒中リスクが上昇したが、随時血圧と脳卒中リスクは強く関連していなかった。

 では、なぜ家庭血圧が、随時血圧よりも脳卒中の発症リスクと強く関連しているのか?

「診察室で測定される随時血圧は、緊張などによる一時的な血圧上昇だけを反映していることがあり、これを“白衣効果”といいます。自分の普段の血圧を知るには、家庭血圧が欠かせない」

 血圧は低いほど脳卒中のリスクが低くなるので、「診察室の血圧で『高血圧』と診断され、降圧治療を受けているが、実は家庭では正常血圧だった」という白衣高血圧の状態なら、まだいいかもしれない。問題は、仮面高血圧だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…