【HPVと子宮頚がん】かつて70%超だったワクチン接種率は0.3%まで激減
HPVには感染予防ワクチンがあり、ワクチンを接種することで、子宮頚がんの原因の約60%を占めるHPV16型、18型の感染と、さらにその2つのウイルスに交差免疫性のあるHPV52型、58型を含め約72%のHPV感染を予防することができます。
ワクチンは、すでに感染しているHPVを排除したり、子宮頚部の前がん病変やがん細胞を治す効果はなく、あくまで接種後のHPV感染を防ぐものです。ですから、HPVに初感染するまでにいかに早くワクチンを接種するかが重要だと考えられます。
しかし、日本でのHPVワクチンは、2013年4月に定期接種化されたものの、わずか2カ月後に厚労省は接種勧奨を差し控えるという発表をしました。そうしたこともあって、小学校6年生~高校1年生相当の女子は公費(無料)で接種できるにもかかわらず、かつて70%を超えた接種率は0.3%にまで激減してしまいました。
次回はそれらの原因になっている「ワクチン忌避」について説明します。