NTMに暴露しても、だれもが肺NTM症を発症するわけではない。発症しやすい人はまず、中高年で痩せ型の女性。肺の病気はしたことがなく、喫煙歴がなくても、「中高年で痩せ型の女性」がリスク因子だ。
次に、肺結核後遺症やCOPDで肺の一部が壊れている人。さらに、ステロイドや免疫抑制剤など免疫を抑える薬を飲んでいる人、糖尿病など免疫力が低下している人。
「2週間以上続く咳があり、リスク因子に該当するようなら、肺の画像検査を受けてみてほしい」
あまりに治療が遅れると打つ手が少なくなり、命にもかかわる。一方、速やかに治療が開始されれば、QOLを保ちつつ日々を楽しめる。