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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

全米で人工妊娠中絶の是非めぐる住民投票が注目だが…目的が州によって全く逆という驚き

公開日: 更新日:

 一方、ケンタッキー州では全く逆で、州憲法に中絶を「禁止する」項目を加えるかどうかの住民投票。ケンタッキー州の中絶に関する法律は全米でも最も厳しく、ほぼ全面禁止と言っていい状況です。この禁止を半永久的なものにすることを意図した住民投票です。

 一体どんな結果になるのでしょうか。指標になるのは、8月に行われたカンザス州での同様の住民投票です。

 カンザス州は保守が圧倒的に強い州で、住民も中絶禁止に賛成票を投じるのかと思ったら、逆のことが起こりました。過半数が禁止に反対。つまり保守であっても、中絶の権利を認めるべきと考えていることがわかったのです。

 今回住民投票が行われるミシガン州は、保守とリベラルが拮抗するいわゆる激戦州。既に成立した中絶禁止法を差し止める裁判所命令により、ギリギリ手術を受けられる状況です。ここでもカンザス州と同じ結果が出るのかどうか?

 それによっては、全米に住民投票の動きが広がる可能性もあります。議会も裁判所もダメなら最後は住民投票、という民主主義の実験としても注目したいところです。

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