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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

お金か中絶か? 中間選挙で不条理な選択を迫られるアメリカ人

公開日: 更新日:

 2022年のアメリカの夏は激動の季節でした。人工妊娠中絶が違憲という衝撃的な判断が下されたかと思うと、史上まれにみる激しいインフレに襲われました。

 続いて秋には大統領選の次に重要な中間選挙が控えていますが、こちらも到底例年通りとは言い難い、異常事態となっています。

 なぜなら今回の投票で有権者は、「経済か人工妊娠中絶か?」という非常に不条理な選択を強いられているからです。

 以前のコラムにも書いたように、2016年の大統領選で保守共和党のトランプ候補は、中絶禁止を公約に掲げることでキリスト教右派に大挙して投票してもらい当選しました。任期中に圧倒的に保守化した最高裁が、中絶は違憲と判断した結果、アメリカ女性の3人に1人は、合法的な中絶を受けられない窮地に追い込まれています。

 こうした状況に対し今回の選挙は、国民の真意を問う初めての投票でもあります。

 リベラル民主党は「共和党議員が増えればますます禁止の州が増える。絶対に当選させてはならない」と中絶を前面に押し出して選挙戦に挑んでいます。 

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