10人に1人が「爪水虫」分厚い爪や濁った爪があれば皮膚科へ…転倒リスク2倍との報告も
「爪白癬で爪が分厚くなり、切りにくくなっても、痛みがなければ問題ないとしてしまう。また、人の足の爪がどうなっているかまで普通は見ておらず、自分の爪しか知らなければ、それが正常だと思ってしまう」
さらに放置すると、爪白癬は進行し、爪が変形。床からの圧力をうまく受けられず、体を支えることが難しくなり、転倒リスクが高まる。爪が肥厚すると転倒リスクが2倍高くなるという報告もある。糖尿病がある人では、爪白癬の2次感染で足の壊疽を起こし、切断を招くことにもなりかねない。
「爪白癬があると外的な刺激を受けやすく、傷ができやすいのです。私の外来では、爪白癬で足の指や脚を失うところまで至った患者さんが毎日のようにいらっしゃいます」
■市販薬では治らない
爪白癬の症状は「爪が白や黄色に濁る」「爪が厚くなる」「爪がボロボロになる」。「年を取ったらこんなもの……」などとは思わずに、速やかに病院を受診すべきだ。爪の悩みは、皮膚科の領域となる。