コロナワクチンの推奨キャンペーンで子供の欠席日数が激減?
コロナ禍の2020年において、世界で最も広く実施された感染予防策は学校の休校であり、世界中の学生の9割以上に影響を及ぼしたことが報告されています。
その後も、新型コロナウイルス感染症による学生の病欠や、ウイルスの再流行に伴う学級閉鎖など、コロナ禍以前の教育環境を維持することは困難でした。このような状況が長く続いた結果、米国では子供たちの学力低下が指摘されています。
一方、効果的な感染予防手段である新型コロナウイルスワクチンの接種が、学校の出席率にどのような影響を及ぼすかについて詳しいことは分かっていませんでした。そんな中、小児に対するワクチン接種の推奨キャンペーンと、学校の出席状況を調査した研究論文が、米国医師会のオープンアクセスジャーナルに23年5月1日付で掲載されました。
この研究では、20年10月~22年9月に米国で報告された新型コロナウイルス感染症の発症データをもとに、統計モデルによるシミュレーション分析が行われました。ワクチンの接種を推奨するキャンペーンは、18歳未満の小児に対するオミクロン変異株対応ワクチンの2回目接種を想定し、感染症による入院や学校の欠席を回避できた日数が検討されています。