モニターを見るだけで認知症かどうかわかる 新検査システムが保険適用に
「健常者には簡単な質問でも、認知症ではそうではありません。MMSEにしろ長谷川式にしろ、認知症スクリーニング検査は被験者にとって緊張、焦り、落胆、怒りなど心理的ストレスが大きいことが課題となっていました。また、認知症スクリーニング検査は専門知識を持ったスタッフが対応せねばならないのですが、混み合った認知症外来で人員の確保が大変。さらに、採点にばらつきが出る問題があること、難聴の方への対応など、検査を行う側にも課題があった」
患者の心理的負担の軽減、医療者の負担軽減、検査者が代わっても結果が変動しづらい客観性。この3つを備えた検査法を作れないか--。試行錯誤の末できたのが、「ミレボ」なのだ。
■3分で完了
この検査法はこうだ。被験者は、「ミレボ」をインストールしたiPadなどタブレット端末の前に座る。タブレット端末には被験者の目の動きを正確に捉えるカメラが搭載されている。タブレット端末には認知機能を評価する画像や映像が映し出される。
例えば、ある図形が映し出される→「前に覚えた図形と同じ図形はどれですか? じっと見つめてください」という文字が映し出される→いくつかの図形が映し出される→被験者は、この中から同じ図形を見つけ出し、それを見る。