旅行や長時間移動する時におすすめの弾性ストッキングは?
ある日突然、片足が赤くむくんで痛い……。テレワークの普及で注意したいのが「深部静脈血栓症」です。長時間、足を動かさない姿勢を続けるとふくらはぎのポンプ機能が低下して血行が悪くなり、深部静脈と呼ばれる足の奥深くにある静脈内に血の塊(血栓)ができる病気です。初期の段階では血栓が膝下に生じる末梢型が多く、進行するにつれ血栓が太ももまで広がる中枢型になると、血の塊が血流に乗って肺へ運ばれ、肺塞栓症を引き起こして、最悪のケースでは死に至る危険があります。
血栓を作らせないためには、こまめな足の運動や水分補給はもちろんですが、ほかにも「弾性ストッキング」の着用が効果的です。弾性ストッキングは主に弱圧、中圧、強圧の3段階に分けられ、深部静脈血栓症に対しては中圧のハイソックスタイプが有効とされています。
下肢を圧迫して静脈を細くさせると、血流速度が上昇して血栓ができにくくなります。飛行機やバスなどでの移動は長時間、同じ姿勢が続くのでふくらはぎのポンプ機能がうまく働かなくなります。あらかじめ弱圧の弾性ストッキングをはいておくといいでしょう。