旅行や長時間移動する時におすすめの弾性ストッキングは?

公開日: 更新日:

 深部静脈血栓症を発症した直後であれば、通常は抗凝固薬で血の塊を溶かす治療を行います。血栓がジャマをして深部静脈の血流が悪くなると、血液は皮膚の近くを走る表在静脈を流れるようになり、その静脈が太くなってしまいます。そこで、血栓を溶かす治療以外にも表在血管が太くなり過ぎないように足を締めておく中圧のハイソックスタイプの弾性ストッキングを約3カ月間はくように指導しています。

 注意したいのが無症候性の場合です。

 ある50代の男性は、1年ほど前から右ふくらはぎの内くるぶしに茶色いシミが生じてかゆいと皮膚科を受診しました。足の状態を診た医師に静脈の病気の可能性があると指摘され、当院を訪れ検査をすると、深部静脈の圧力が高い。問診で話を聞くと、30年前に米国旅行をした際、帰国後に右太ももがむくんだことがあるそうです。1カ月ほど経つとむくみも引いて痛みもないので特に気に留めず過ごしていたといいます。おそらく、その時に深部静脈血栓症を起こして血液の逆流を防ぐ弁が壊れ、慢性的に膝から下に血液がたまった状態が続いていると考えられます。その結果、血管がダメージを受け、2次性の静脈瘤を起こしたり、皮膚の色素沈着や潰瘍が現れる血栓後症候群を引き起こしていたのです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    八角理事長が明かした3大関のそれぞれの課題とは? 豊昇龍3敗目で今場所の綱とりほぼ絶望的

  2. 2

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係

  3. 3

    元DeNAバウアーやらかし炎上した不謹慎投稿の中身…たびたびの“舌禍”で日米ともにソッポ?

  4. 4

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  5. 5

    ついに不動産バブル終焉か…「住宅ローン」金利上昇で中古マンションの価格下落が始まる

  1. 6

    フジテレビ顧問弁護士・菊間千乃氏に何が?「羽鳥慎一モーニングショー」急きょ出演取りやめの波紋

  2. 7

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  3. 8

    菊間千乃は元女子アナ勝ち組No.1! フジテレビ退社→弁護士→4社で社外取締役の波瀾万丈

  4. 9

    中居正広「引退」で再注目…フジテレビ発アイドルグループ元メンバーが告発した大物芸能人から《性被害》の投稿の真偽

  5. 10

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も