著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

被災地の支援活動では車での移動中に恐怖を覚えた場面も

公開日: 更新日:

 私が災害派遣で珠洲市に行ったのは地震から1カ月以上が経過した頃でした。金沢から能登半島に向かう高速道路「のと里山海道」は途中で寸断されており、車で金沢を出発して珠洲に入るまで、3時間以上かかりました。道路はマンホールが突き出ていたり、崩落していたり、まだまだひどい状況だったのですが、通行できるように補修された道も多く、そこまで大きくない穴は応急的に砂利で埋められるなど、すごいスピードで道路工事は行われていました。

 しかし、川にかかっている橋と陸とのつなぎ目は、ズレてしまっているところが多く、通行するには大きな段差に注意しなければなりません。道路の復旧はかなり進んでいたものの、医療チームの自損事故やパンク事故、迷って目的地に着けないなどの報告も多く聞きました。

 私は事故には遭遇しなかったのですが、日没後の車での移動はかなり危険でした。宿泊先だった約15キロ離れた「石川県立能登少年自然の家」への移動では、街灯などもない状況で突然現れる障害物には恐怖を覚えました。被災地での車移動では、必ず1人が助手席でナビを行います。グーグルマップなども高速道路の通行止め情報などある程度は参考になるのですが、現地では刻々と道路状況が変化していて必ずしも最新の状況を反映しているわけではないので、「あの道はグーグルマップでは通れることになってるけどダメでこちらの道なら通れるよ」といった他の医療チームからの情報や、石川県警察のホームページもとても役に立ちました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース