階段から落ちて腰を強打…日に日に痛みが増し歩行困難に
その患者さんは1年前の夏に自宅の階段から落ちて、腰を打ち付けたという76歳の埼玉在住の女性の方でした。
しばらくの間は痛みがあったものの我慢できる程度の鈍い痛みで、そのままにしていたとのことです。それが今年の冬になって急に、左下半身にしびれとともに痛みが走り出したため最寄りの整形外科を受診。その日は、湿布が出されただけでした。しかし日が経つにつれ、だんだんと状態が悪化。長く歩いたり速く歩くとしびれや痛みがきつくなり、しゃがむと楽になるという「間欠性跛行」が見られるようになり、思い余って我々のクリニックを受診したのでした。
まずは前屈をしていただくと、左臀部に痛みが認められることを意味するラセーグ徴候が陽性となりました。
さらにMRI検査を実施したところ、数カ所で脊柱管狭窄症とすべり症が見られ、脊柱管狭窄症と椎間板変性症との診断結果となりました。
数カ所の患部に、椎間板の神経に麻酔薬を注入するブロック注射と、特殊なジェルを注射針で入れるセルゲル法を実施。術後では座位、立位、歩行など特に問題なしとの診断となり、もしも体調変化が出た場合はいつでも来院してくれるよう伝えて、その日のうちに帰宅となりました。