著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

色のついている痰は病気のサイン?「緑色」はリスクが高い

公開日: 更新日:

 年齢と共に増える病気のひとつが慢性の肺疾患です。最近、痰がらみの咳が続く……というような症状はありませんか? それはひょっとすると、気管支拡張症かも知れません。

 風邪をひきやすい体質のある人が、肺炎などの気道の炎症を繰り返すと、気管支の一部が正常に動かなくなり、広がったままの状態となります。これが気管支拡張症です。気管支が広がったままの場所は、細菌などから身を守る力が低下しているので、病原体が繁殖しやすく、それがまた新たな肺炎などの原因となるのです。

 その診断はレントゲン検査だけでは分からないこともあり、CT検査で診断されます。ただ、同じ気管支拡張症と診断されても、肺炎を繰り返すこともあり、またそうではない場合もあります。その違いはどこにあるのでしょうか?

 今年の呼吸器疾患の専門誌に発表された論文では、痰の色と気管支拡張症の患者さんの経過を、比較して観察した結果が報告されています。それによると、色の付いていない痰と比較して、色の付いている痰は、重症の肺炎などを起こしやすく、特に緑色の痰は、肺炎などで入院するリスクがより高くなっていました。

 痰がらみの咳が続く時は、医療機関を受診する必要がありますし、緑色の痰が繰り返し出るような症状のある時は、特に注意が必要な状態と言えるのです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    俳優・山口馬木也さん「藤田まことさんは『飲め、飲め』と息子のようにかわいがってくれた」

  2. 2

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  3. 3

    テレ朝ナスD“経費横領&パワハラ処分”に「見せしめ」の声も…家族団らん投稿の美人料理家妻に同情集まる

  4. 4

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  5. 5

    東原亜希の“黒帯バスローブ密会”乗り越えた「許す力」は佐々木希以上? 経済的自立も目指す強心臓とたくましさ

  1. 6

    料理研究家の森崎友紀 “本業”専念も恋愛は「年も年なので」

  2. 7

    兵庫県パワハラ知事に残った選択肢は「議会解散」のみ…多数派工作で延命図るか?味方は“情報漏洩3人組”のみ

  3. 8

    あす旧統一教会に解散命令か? N国党に急接近の不気味、タダでは転ばない悪あがき

  4. 9

    巨人の“アキレス腱”は絶対的セットアッパーが使えないこと…新助っ人キャベッジで外国人枠「満員」

  5. 10

    佐々木希が「芸能人格付けチェック」で"地雷キャラ"といじられ…夫・渡部建を捨てないもう1つの理由