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下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

老老介護中の奥さまから電話…私ひとりでは旦那を持ち上げられない

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 その他にも家族に対して介護方法の指導や、相談を通じての支援。また終末期においては、患者さんが最期まで望む生活を自宅で送れるようにするため、痛みのコントロールや精神的な支援も含めたケアを提供したり、また在宅介護全般に関する精神的・肉体的な負担軽減のための家族へのサポートなど多岐にわたっています。

 多くの訪問看護は、医師の訪問診療より頻回に患者さん宅へ訪れることになり、しかも時にすぐ駆けつける必要があるため、訪問看護の事業所は患者さん宅からなるべく4~5キロなどの距離と決めています。一方、私たち訪問診療の診療範囲は広く、16キロです。ですから転倒といった場合にも、はたして緊急性があるかどうかについてはご家族では判断できないとは思いますが、まずは体を起こしベッドに戻すといった生活に身近な支援を訪問看護にお任せすることが多くなります。

 このように身体的介助といった、訪問看護のサポートに頼るべき時には頼り、そうでない医療的な判断が求められるといった場合には、私たち訪問診療の医師をはじめとしたスタッフの役目という具合に役割分担を行うわけです。

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