肺<下>呼吸器専門医が教える肺を元気にする食べ物 タンパク質が重要
肺の主な病気のひとつに、慢性的に肺胞や気道の炎症が徐々に進行する「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」がある。体を動かすと息切れを起こすので、進行すると体を動かさなくなり全身の筋力が衰えていく。当然、呼吸で使う肋間筋や横隔膜などの上半身の「呼吸筋」も衰え、より呼吸しづらくなる。
また、筋肉量が減ってくる原因には「食欲低下」もある。摂取カロリーが不足するため、体重の減少とともに筋肉も減ってくるのだ。
さらにCOPDの人は肺の機能低下をカバーするため、呼吸筋をよく使うので、消費カロリーが増加する。人によっては1日当たり500キロカロリーぐらい増えるとされている。
このような筋力低下はCOPDでなくても、食が細くなってやせてくる高齢者でも起こる。加齢に伴う筋力低下による肺機能の低下は、「食」も大きく関係するのだ。では、肺の負担が少ない食べ物はあるのか。「長生きしたけりゃ肺を鍛えなさい」(エクスナレッジ)の著者で、「みやざきRCクリニック」(東京都品川区)の宮崎雅樹院長(呼吸器専門医)が言う。