やせる糖尿病薬「SGLT2阻害薬」サルコペニアが心配な高齢患者に使って大丈夫?
例えば、SGLT2阻害薬を使用した糖尿病の日本人451人の体重は2.6キロ減少したが筋肉は0.5キロにとどまり、体重当たりの骨格筋量は1.5%増加したとの報告がある。同じく0.3%増加したとの別の研究もある。
糖尿病のある日本人112人を対象とした研究ではSGLT2阻害薬の投与により握力が上昇したと報告されている。
興味深いのはSGLT2阻害薬の体重減少はもともとの体格指数(BMI)に関連する、との報告があることだ。
ある報告ではBMIが30以上の場合の体重減少は3.88キロだったが、BMIが20未満では0.93キロの減少だったという。
「とはいえ、SGLT2阻害薬の筋肉量への影響はハッキリしません。そのため、高齢者にSGLT2阻害薬を投与する場合は、体組成や握力など筋肉の質を見る必要があると考えています」