ジャーナリスト鈴木哲夫氏は間近で見た 石破茂氏「防災省」提言の熱意と本気度

公開日: 更新日:

■縦割り行政に横ぐしを

 ヨーロッパの有数の地震国であるイタリアでは、1992年に非常事態の予測や防止などを担当するイタリア市民保護局という首相直轄の国家機関が設置されたという。

 地震発生時には保護局が指令を出し、48時間以内に避難所へコンテナ型のトイレ、簡易テント、キッチンカー、簡易ベッドが届けられる。簡易テントなどは家族単位の10人程度が入れるものでエアコン完備だ。ため息が出てしまう。

 能登半島地震の際には、3カ月後に起こった台湾での地震対応とも比較された。台湾では立派なテントが立ち、テント1つにベッドが2~3床配備された。温度調節できるシャワー用テントや日用品、食料も充実。避難者は疲れや緊張をほぐすマッサージを受けることもでき、子どもたちにはビデオゲームまで用意されていた。

 一方、能登の避難者は体育館に詰め込まれ、プライバシーのない劣悪な環境での生活を強いられた。この彼我の差は何なのか。それだけに、石破氏の唱える「防災省設置」には耳を傾けたくなるが、「シン・防災論」で石破氏が語ったことは具体的だ。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    べた褒めしたベッツが知らない、佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れの過去!

  4. 4

    フジテレビ労組80人から500人に爆増で労働環境改善なるか? 井上清華アナは23年10月に体調不良で7日連続欠席の激務

  5. 5

    ついに不動産バブル終焉か…「住宅ローン」金利上昇で中古マンションの価格下落が始まる

  1. 6

    露木茂アナウンス部長は言い放った「ブスは採りません」…美人ばかり集めたフジテレビの盛者必衰

  2. 7

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も

  3. 8

    和田アキ子戦々恐々…カンニング竹山が「ご意見番」下剋上

  4. 9

    紀香&愛之助に生島ヒロシが助言 夫婦円満の秘訣は下半身

  5. 10

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係