日本株「試金石の7月」に…年初から9000円上げたが高揚感なし、景気や政治と乖離
「株価と景気」が乖離していて、年後半も株価上昇なら、過去の株式相場に見られない現象となる。
時事通信が今月5~8日に実施した世論調査によると、岸田内閣の支持率は前月比0.9ポイント減の15.5%と、12年12月に自民党が政権復帰してから最も低くなった。また約4割が次期衆院選での政権交代を求めた。「株価と政治」も大きく乖離している。
世界最大の資産運用会社ブラックロック傘下のブラックロック・インベストメント・インスティテュート(BII)は今月9日、日本株を投資対象として選好すると発表。日本株は「緩やかなインフレの回復、株主フレンドリーな企業改革、そして金融政策を引き締めではなく慎重に正常化している日銀を支援材料にわれわれが最も確信している株式だ」とした。
先週の金曜日、日経平均株価は前場で一時1000円超と急落したが、都内某所のレストランでランチをしていると20代と見える若いカップルが入ってきた。男性は無精ひげにサンダル、女性は花柄のワンピース、ともにデイトレーダーらしく、スマホで前場の場況を見ていた。利益確定売りを出したようで上機嫌に見えた。
今月は、年後半も日経平均株価が史上最高値を更新、4万6000円を目指すのか、下降相場に転じるのかの試金石ともなろう。