焼肉店経営の旭道山和泰 モンゴル横綱誕生の立役者だった

公開日: 更新日:

「甘やかしたツケが回ってきた。6人は親方のいうことも聞かなくなったんです。困り果てた親方はおまえが面倒を見ろ、と6人を自分に預けました」

 旭道山さんは日本の若者と分け隔てせず接した。稽古場では容赦なく転がし、日本の習慣、礼儀についても厳しく指導した。

「突然、教育方針が変わり、それまで親方がお客さん扱いしてくれてたことがわかり、大きなショックを受けたようです。おまけに、それまでただのデブだとバカにしてた兄弟子がものすごくタフで強い。とんでもないところに来てしまったと大慌てし、英語の都内地図でモンゴル大使館を探し当て、示し合わせて逃げ込んだんです」

 逃げずに残ったのは元幕下の旭天山だけ。その後、旭鷲山、旭天鵬が部屋に戻った。

「日本とモンゴルの国際問題にまで発展しかねない。大島部屋は非難の集中砲火を浴び、親方もいたたまれなかったと思います。だけど、めげずに3人を育てたからこそ、朝青龍や白鵬が続き、モンゴル人力士によるジャパニーズドリームが生まれたんです」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇