アジア系初のMLB監督ドン・ワカマツ語る日本人選手の素顔
――日本で3度、首位打者になった青木はメジャーでもタイトルを取れますか?
「もちろん。今の野球は中継ぎでも才能ある投手が多く、試合の後半になってもどんどん速い球を投げてくるから、打者にとっては厳しいこともある。でも、ナ・リーグの野球は彼の野球スタイルの助けとなると思うよ」
――現役時代は捕手でしたが、城島(元マリナーズ)のように日本人がメジャーでマスクをかぶるのは厳しいですか?
「難しさはあるだろうね。言葉の壁というのもあるし、まず野球のスタイルが違う。日本の野球は早めに得点を入れようという傾向で、アメリカより犠牲バントも多い。試合の組み立てや配球も違う。全員とは言わないが、セオリーとして日本人投手は緩急をつけるためにオフスピードピッチを多用するケースが多い。文化も野球の戦略も違う。もっと言えば審判との関係も違いがあるしね。でも城島は素晴らしい仕事ぶりだったと思うよ」
――日本で監督を務める気はありますか?
「もちろん、ぜひやってみたいね」
▽1963年2月22日、オレゴン州フードリバー出身。現役時代は捕手。91年にホワイトソックスで18試合に出場して31打数7安打の打率2割2分6厘。96年の現役引退後はマイナーのコーチを歴任した。
(聞き手=米国在住ライター・高木瑞穂)