楽天ドラ2吉持亮汰 母と恩師が語る“オコエ超え”俊足の原点
専業主婦の真智子さん、会社員の雅行さん(60)の元、大阪府堺市で生まれた吉持が野球を始めたのは小学校4年生の3学期。それまではソフトボールを、2年生までは水泳を習っていた。父の雅行さんの趣味はスポーツ観戦。そんな父に影響され、吉持も幼少期から高校野球の中継などを食い入るようにして見ていた。
吉持が野球を始めた金岡ジュニアパイレーツの山野監督が言う。
「小柄で細身、見た目は華奢でした。でも足と肩は抜群。常に1番を打たせていました。出塁すると必ず盗塁。スタートが速く、スライディングもスピードが落ちなかった。性格的には控えめな子でしたね」
金岡南中学の軟式野球部を経て甲子園常連校の広陵高に進学。当時は特に目立った選手でもなく周囲もむちゃを通り越して無謀と反対していた。
「家族もビックリですよ。でも、本人がどうしても行きたいと。『3年間、球拾いでもいいの?』と聞いたら、『それでもいい。自分がどこまでやれるか試したい』と言うので、広島に送り出しました」(真智子さん)