緒方監督も皮算用 マエケン“15勝の穴”は新人コンビが埋める
「マエケンが抜けた穴を大瀬良らでしっかりと回ってもらわないと困る。でも大瀬良は開幕に間に合わない。岡田と横山は(開幕)ローテに入ってきてくれるんじゃないかと期待している」
14日のファンミーティングで緒方監督はこう明言した。昨季15勝(8敗)でセ・リーグ最多勝の前田(ドジャース)の穴をどう埋めるかが課題なのは言うまでもない。が、期待された大瀬良は右ヒジを痛めて二軍落ち。首脳陣は当初、投打のキーマンに大瀬良と野手では高卒4年目の鈴木を挙げていたが、こちらも右太ももを痛めて離脱中だ。
そこで新人2枚が“格上げ”された。岡田明丈(22=大商大)、16日の日本ハム戦で6回1失点と好投した横山弘樹(24=NTT東日本)のドラフト1、2位コンビである。新人に「15勝」の穴埋めができるかは未知数だが、「最初の50試合限定」なら話は別だ。
「昨年のマエケンは8月以降7勝1敗。後半戦に力を発揮したが、出だしの5月いっぱいまでは10試合で4勝4敗と五分。最初から貯金を稼いでいたわけじゃない。緒方監督は開幕投手のジョンソンとベテラン黒田は昨年と同程度の成績で十分とみている。ジョンソンは14勝7敗、1.85で防御率のタイトルを取った。41歳になった黒田も11勝8敗。2人は5月までにいずれも4勝2敗でスタートするなど春先から勝ち星が先行している。新人2人も力はある。緒方監督は岡田に『2ケタ(勝利)以上』とハッパをかけているし、横山は先発5番目が確定した。巨人あたりは『初ものに弱い』といわれるでしょう」(球団関係者)
打線は新外国人のプライディの評判がいまいちだが、中日の3年間で打率・316のルナの加入が大きい。固定できなかった「三塁」と「4番」が同時に固まったのだ。期待薄とされる今季、開幕ダッシュに成功する可能性はある。