ヘトヘトでも初勝利 G菅野“開幕回避”がプラスになるワケ
4日のDeNA戦に先発した巨人の菅野智之(27)は、昨年末の時点で内示を受けていた開幕投手の座を辞退して、この日の登板に臨んだ。
WBCで日本代表のエースを担い、3試合に先発。普段は弱音を吐かない男が、「思っているよりも疲労はありましたという話を監督にしたところ、ご配慮いただいたという形です」と自ら開幕回避を申し出ること自体珍しいことだった。それだけ、WBCでの激闘が心身を疲弊させたということだろう。大会に合わせて、例年より1カ月も前倒しで行った調整の影響も無視はできない。
今季に不安を感じさせるところだが、さるチーム関係者は「いや、結果的に今季20勝の可能性も出てきた」とまったく別の見方をしている。
「開幕に投げていれば、今年も相手のエースとの投げ合いが続く。それが2カード目なら、相手は裏ローテ。勝つ確率は高くなる。敵のエースと投げ合って勝つのがエースの宿命とはいえ、菅野が昨年も防御率2.01でタイトルを取りながら、9勝6敗に終わったのもそれが原因のひとつ。防御率1.91で10勝11敗にとどまった15年も、例えば6試合に登板した広島戦で4度がマエケン(前田健=ドジャース)との投げ合いだったからね。マエケン相手に3勝したものの、どうしたって打線の援護には恵まれない。菅野個人にとっては、開幕回避は間違いなくプラスになる」