大穴選考レースなのに 北海道マラソンに有名選手皆無の謎
■ランナーにとって夏はオフシーズン
しかし、フタを開けてみると、今大会にエントリーしたメンバーに、国内の有力選手は皆無。名前が知られているのはロンドン五輪45位の藤原新(35=今大会の結果は67位)くらいだった。国際舞台で上位を狙える外国人招待選手もおらず、しかもスタート時の天気は曇り、気温24・8度、湿度47%。夏にしては過ごしやすい天候で、MGC切符を狙うにはすこぶる好条件だった。
それならば、なぜ多くの選手が参加を避けたのか。マラソンランナーにとって夏はオフシーズン。不慣れで過酷な夏を避けた可能性が高い。湿度の低い北海道とはいえ、札幌の夏は30度を超える猛暑になることも珍しくない。実際の東京五輪は健康を害するほどの高温多湿の酷暑が予想されている。北海道が舞台でも、夏のレースを経験しておくことは意味がある。「暑さ」や「夏」を理由に回避していたら、東京五輪のスタートラインに立てたとしても意味がない。