練習試合で4回9K 大船渡・佐々木「12球団1位」に現実味
「2016年ドラフトで5球団が1位で競合し、ソフトバンク入りした創価大・田中正義は、12球団が1位指名する逸材といわれた。しかし、田中は右肩痛を抱えていたため、結果的にそうはならなかった。佐々木はここまでケガをすることなく、大事に育てられている。今年のドラ1候補は星稜・奥川恭伸、東邦・石川昂弥、明大・森下暢仁、JR東日本・太田龍らがいるが、能力は佐々木には及ばない。投手としては、大谷翔平(エンゼルス)より上です」
■即戦力としては期待はできないものの…
もっとも、佐々木がプロ1年目からいきなり2ケタ勝利を挙げる、とみているスカウトはごく少数。佐々木本人もU18合宿の際、「まだ足りないところが多かった。伸びしろはまだある」と話したように、まだまだ成長過程にある。
「高校入学時から4センチほど伸びて190センチ。体重は10キロ以上増え、昨秋は成長痛に悩まされた。ストレッチや体幹トレーニングくらいしかできなかった。もともと大船渡の国保監督は無理遣いをしない人で、公式戦ではほとんど連投もしたことがない。プロでは1年間通して投げられるスタミナを身につけ、トレーニングで肉体を強化していかないと、肩肘を壊しかねない。即戦力としては期待はできないが、あの菊池雄星(マリナーズ)や大谷と同じ岩手出身。野球学校ではない地方の公立校出身というのも非常に珍しい。ルックスもいい。テレビのワイドショーも取り上げるなど、スター性も十分にある。このスター性も佐々木の評価をより高くしています」(前出のセ球団スカウト)
14日、その佐々木は、岩手の強豪校・盛岡中央との練習試合に先発。4回3安打9奪三振と好投し、改めて能力の高さを見せつけた。スカウト一同が驚愕する逸材というなら、12球団が1位指名するのは不思議な話ではない。