粘投655日ぶり勝利 楽天・釜田「7年で4度メス」の“教訓”
「本当に諦めずにやってきてよかった。これからも期待してください!」
お立ち台でこう宣言した右腕の目には、光るものがあった。
21日のオリックス戦に先発、5回3分の1、3失点の粘投で655日ぶりの勝利を挙げた楽天・釜田の右腕には、いくつもの手術痕がある。
金沢高から11年ドラフト2位で入団すると、1年目に5月20日の阪神戦で一軍デビューし、いきなり153キロをマーク。2戦目のヤクルト戦でプロ初勝利を挙げると、20試合で3完投(1完封)を含む7勝4敗、防御率3.28の好成績を挙げた。
が、この年が釜田の最も輝いたシーズンであり、以降は度重なる故障と手術に悩まされた。翌13年の5月に右肘を疲労骨折し、シーズン最終盤に一軍復帰したものの、再び骨折。同年オフに骨を強化するべく、右肘にボルトを埋め込んだ。しかし、翌春キャンプで再び右肘痛に襲われると、右肘の靱帯損傷が発覚。トミー・ジョン手術を受け、1年間のリハビリを経て、15年8月に716日ぶりの勝利を挙げた。