プロ野球選手たちの「自宅待機ストレス」は想像を絶する
もちろん、これはプロ野球界だけでなく、現在の日本社会全体に言えることでもある。私自身も最近は在宅時間が増えているが、もともと文筆業者はインドア生活に慣れているため、あまりストレスを感じずに済んでいる。現在は京都造形芸術大学(4月1日から京都芸術大学に改称)で教壇に立っており、新学期のスケジュールがまだまだ不安定であることは悩みの種だが、いわゆるリモートワークの多さについてはこれまでと変わらない。根っからの文化系人間はそもそも引きこもりが嫌いではないのだ。
■リモートワークなんて…
しかし、プロ野球選手はどうなのだろう。彼らの多くは幼少期から地元で群を抜いた運動エリートで、時間があれば外を走り回るような日々を送っていたはずだ。天気のいい夏休みに一日中部屋にこもって、本を読んだり絵を描いたり空想にふけったりして、のんびり過ごした経験は少ないのではないか。中学以降は休日も練習三昧だったはずで、また、体を動かすことが仕事だからリモートワークなんて見当もつかないかもしれない。
すべては今後の状況次第だが、プロ野球選手の自宅待機は一般人のそれより大きなストレスを生むのではないか。ましてや、一人暮らしの血気盛んな独身選手は本当に大変だ。これを機にインドア生活の楽しさに目覚めることもあるかもしれないが、あまり想像できない。
その有り余った体力をうまくコントロールすることを祈っている。