著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

中田翔のようなチーム内暴力でお払い箱になるケースは、メジャーにはごまんとある

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 その日、ポンソンは先発で好投したのに、味方の得点援護がなく負け投手になった。そのため打線の不甲斐なさをなじっているうちにケンカになったのだが、幸い両者にケガはなかった。しかし、仲裁に入った看板選手のマイケル・ヤングが、ポンソンを後ろから止めようとして転倒。そのはずみで左手がポンソンの巨体の下敷きになり、左手薬指の骨にヒビが入るケガを負った。これでチームが多大な損害を受けることになったため、レ軍のダニエルズGM(当時)は、その日のうちに処分に踏み切ったのである。

■被害者がトレード

 07年6月にはカブスの番長格のエース、カルロス・ザンブラーノが、捕手バレットによるパスボール、悪送球に激怒。試合中にベンチでバレットを罵倒して掴み合いのケンカになった。この時はすぐにチームメートが仲裁に入って大事にはならなかった。しかし、怒りが収まらないザンブラーノは試合終了後、ロッカーでバレットに殴りかかって口の近くに数針縫う裂傷を負わせた。刑事事件になってもおかしくない暴力沙汰だったが、球団はエースであるためザンブラーノには何の処分も下さず、逆に被害者であるバレットをパドレスへのトレードという形で追放した。

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