中田翔のようなチーム内暴力でお払い箱になるケースは、メジャーにはごまんとある
その日、ポンソンは先発で好投したのに、味方の得点援護がなく負け投手になった。そのため打線の不甲斐なさをなじっているうちにケンカになったのだが、幸い両者にケガはなかった。しかし、仲裁に入った看板選手のマイケル・ヤングが、ポンソンを後ろから止めようとして転倒。そのはずみで左手がポンソンの巨体の下敷きになり、左手薬指の骨にヒビが入るケガを負った。これでチームが多大な損害を受けることになったため、レ軍のダニエルズGM(当時)は、その日のうちに処分に踏み切ったのである。
■被害者がトレード
07年6月にはカブスの番長格のエース、カルロス・ザンブラーノが、捕手バレットによるパスボール、悪送球に激怒。試合中にベンチでバレットを罵倒して掴み合いのケンカになった。この時はすぐにチームメートが仲裁に入って大事にはならなかった。しかし、怒りが収まらないザンブラーノは試合終了後、ロッカーでバレットに殴りかかって口の近くに数針縫う裂傷を負わせた。刑事事件になってもおかしくない暴力沙汰だったが、球団はエースであるためザンブラーノには何の処分も下さず、逆に被害者であるバレットをパドレスへのトレードという形で追放した。