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藤田信之日本実業団陸上競技連合顧問

1940年10月、京都府出身。洛北高卒業、京都市職員を経て68年ユニチカ陸上部コーチ、72年監督就任。86年ワコール初代監督、99年グローバリー初代監督、2005年シスメックス初代監督、11年同陸上部顧問退任。現在、日本実業団陸上競技連合顧問。

中国・王軍霞の世界記録を生んだのは「犬のシチュー」か、それとも禁止薬物だったのか

公開日: 更新日:

 王は93年4月の天津マラソンで2時間24分7秒をマーク。当時の日本記録より2分以上も速い記録で走り、1万メートルの世界記録を出すと「次の目標はマラソン」と宣言。85年ロンドンでI・クリスチャンセン(ノルウェー)が出した2時間21分6秒の世界最高記録を「必ず破る」と豪語した。日本人が世界で戦うにはマラソンしかないと思い始めていた頃で、すごい強敵が現れたと思った。

 夏季五輪招致を目指す中国は、94年に広島アジア大会で競泳チームの組織的なドーピングが発覚。イメージ回復のため、ドーピング撲滅の方針を掲げ、00年シドニー五輪代表から馬軍団の選手を外し、やがて彼女たちは陸上界から消えていった。

■関係者の爆弾発言

 野口みずきが北京五輪代表に選出された08年春、顔見知りだった中国の陸上関係者に会った。

「監督、野口さんは連続でメダルが取れるね」というから「06年アジア大会優勝の周春秀や白雪(05年アジア陸上大会1万メートル優勝)などもおるし、そう簡単にはいかないわ」と返したところ、「大丈夫。中国はみんな薬だから」と、仰天発言を聞いた。母国の陸上界に詳しいこの関係者が「中国選手はみんな薬をやっている」と言うのだから、にわかには信じ難い話だった。やはり馬軍団の選手たちは薬漬けだったのかもしれない。

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