「大谷翔平バブル」で動いた超巨大マネーの全貌…MLBは日本開幕シリーズでこんなにボロ儲けしていた!

公開日: 更新日:

2027年に再び日本開幕の可能性

 ──東京シリーズの凱旋会見で佐々木と山本がドジャースのTシャツを着る中、大谷はその上からニューバランスのTシャツを着ていた。あれは「アリ」なのでしょうか。

「本来はナシ、絶対にないです。特別にMLBが許可したんでしょうね。大谷選手に記者会見に出てもらう代わりに、ニューバランスを着ていいという大谷サイドとの交渉があったと思う。MLBがナイキとファナティクスに了解を取らなきゃいけないので、結構大変だったと思います」

 ──いずれにしろ、日本での公式戦開催は大きな利益を生む。MLBは毎年、日本開催を考えるのではないですか。

「マンフレッド・コミッショナーは“3年に1度くらいやりたい”と表明していましたね。今回のチケット料は良い席で1席8万円(ダイヤモンドボックスは15万円)。それだけ高い値段設定でも瞬間蒸発(即完売)した。需要と供給で言えば、もっと高くしても買うでしょう。(日本の興行主である)読売新聞社は報道機関という側面があり、世論からあまりにかけ離れた値段をつけると反感を買うことになりかねないという部分はいつも気にしている。ただ、MLB側からは『瞬間蒸発したんだから、(次回は)もっと高く売れるはずだ』と言ってくると思う。MLBはヨーロッパでの興行も恒例にしていて、今年はフランスでやる予定だったんですが、読売新聞社や電通のようにフランス国内で興行権を買い取れるプロモーターがおらず、金額の折り合いがつかなくて中止になった。日本は米国に次ぐ2番手の市場規模で、3番手の韓国でも規模は日本の半分以下。来季はWBC(ワールド・ベースボール・クラシック=米国や日本で開催)があるので、開幕を日本でやる可能性はないと思いますが、2027年シーズンは再び日本で開催するかもしれません」

(聞き手=中西悠子/日刊ゲンダイ

  ◇  ◇  ◇

▽小林至(こばやし・いたる)1968年、神奈川県出身。91年ドラフト8位でロッテに入団。当時、史上3人目となる東京大学出身のプロ野球選手として話題になる。現役引退後、MBAを取得。2005年にはソフトバンクホークスの取締役に就任して球団運営に携わり、編成や渉外を歴任した。20年から桜美林大学教授。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 4

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  5. 5

    露呈された韓国芸能界の闇…“兵糧攻め”にあうNewJeansはアカウントを「mhdhh」に変更して徹底抗戦

  1. 6

    大阪万博ハプニング相次ぎ波乱の幕開け…帰宅困難者14万人の阿鼻叫喚、「並ばない」は看板倒れに

  2. 7

    大阪・関西万博“裏の見どころ”を公開!要注意の「激ヤバスポット」5選

  3. 8

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  4. 9

    広末涼子が逮捕以前に映画主演オファーを断っていたワケ

  5. 10

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い