「板東英二の生前葬」板東英二氏
プロ野球選手は言うに及ばず、明石家さんまや笑福亭鶴瓶、島田紳助らタレント、後藤田正晴といった政治家までと交流は幅広い。まさにプロ野球選手からタレントに転向して成功した人の草分けだ。
「その点は本当に恵まれたと思います。でも、僕は球団、放送局などから何度も“クビ”を宣告されて辞めさせられた。だから、人生は何が起きるかわからないということも伝えたかった」
日刊ゲンダイ本紙でも、その真相を連載した12年の所属事務所の修正申告騒動について触れている。
「あのことはきちんと言いたいことがあるんです。でも、ストライクとボールの判定をゴチャゴチャ言っても覆らないのと一緒で、割り切って謹慎しました。正直言ってつらかったし、死ぬことも考えた。妻にも大変な思いをさせた。それでこの生前葬という本を書く決心をした面もあります。今は復帰して仕事もいただけるようになり、皆さんにありがとうと言いたいです」
来月で75歳。生前葬というケジメのつけ方は関心が集まりそうだ。(双葉社 1300円+税)