「思い出は満たされないまま」乾緑郎著

公開日: 更新日:

 遥子は、離婚を決意して息子の尚之を連れ、生まれ育った団地に戻る。ある日、遥子は尚之を子供の頃に遊んだ「ひょうたん島」に連れ出す。神社の敷地にあるその雑木林の丘は、立ち入り禁止の場所だが、銀杏拾いや昆虫採集にと住人たちは勝手に出入りしていた。遥子が頂上に到着すると、張り切って先を歩いていた尚之の姿が見当たらず、呼んでも返事がない。夜になっても尚之は見つからず、警察から知らせを受けた夫の明彦が団地に駆けつけてくる。同じころ、母親とはぐれて団地に戻った尚之は、ある少女から声をかけられる(「しらず森」)。

 団地を舞台にしたさまざまな味わいの不思議な7つの物語。(集英社 1500円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出