監視社会に陥った近未来の日本を描いた 赤川次郎氏に聞く
人のせいにして傍観を続けることは、国を暴走させ悲劇を生むということに、私たち一人一人が気づく必要があると著者。だからこそ、自分で学び、考え、行動することが重要だと訴える。
親子で議論するのもいい。500ページにもわたる社会派大作となった本書は、そのきっかけとなる役割を果たすはずだ。
▽あかがわ・じろう 1948年、福岡県生まれ。76年、「幽霊列車」で第15回オール讀物推理小説新人賞を受賞。以降、膨大な数のベストセラーを生み出し、映像化された作品も多い。05年、第9回日本ミステリー文学大賞を受賞。近著に「三毛猫ホームズの遠眼鏡」などがある。