「新宿ナイチンゲール」小原周子著

公開日: 更新日:

 派遣看護師の桑原ひまりはネットカフェで寝泊まりしている。ネットで仕事の依頼を受けると、全財産を入れたキャリーバッグをコインロッカーに預けて派遣先に向かう。今回は家族でスキーに行く2日間、寝たきりのおじいちゃんの世話をしてほしいという依頼だ。

 家族が出かけた後、ひまりは路上で歌っている自称ミュージシャンの宗一を連れ込んで、夜は女王様プレーにつきあう。介護料金は1日8万円だが、ある日、1泊2日で20万円の仕事が入った。行ってみたら、それはひまりが病院の看護師だったころ、やめなくてはいけない事態にひまりを追い込んだ高橋啓子の家だった。

 理不尽な派遣看護師の生活を描く。(講談社 1450円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…