「読破できない難解な本がわかる本」富増章成著
本の難解度を5段階で表すと難易度5だというマルティン・ハイデッガーの「存在と時間」は、ニーチェの「神の死」宣言でよりどころを失った人類に残された最後の砦としての「存在(ある)」について徹底的に考察した大著である。その思想のポイントを「存在論的差異」「現存在」「被投性」「世界内存在」「ダスマン(ひと)」「死」など6つほどのキーワードでわずか4ページで解説する。
ほかに、プラトン「ソクラテスの弁明」、マクルーハン「グーテンベルクの銀河系」、アドラー「人生の意味の心理学」、フーコー「狂気の歴史」など、哲学・心理学・経済学の古今東西の名著60冊のエッセンスをイラスト付きで分かりやすく紹介している。
(ダイヤモンド社 1500円+税)