「くまモン知事」伊藤典昭、鈴木哲夫著
2008年の熊本県知事選で初当選した蒲島郁夫は、これまで川辺川ダム建設計画の凍結や九州新幹線全線開業、また、くまモンを“全国区”にした手腕の持ち主。困難を乗り越え、実現できたのは、蒲島の持ち前の決断力のなせる業だったという。
貧困家庭に育ち、高校卒業後は農協に就職。その後アメリカに渡り、猛勉強の末、名門ハーバード大学を卒業。帰国後は東大法学部の教授に。幼いころに養われた決断力、不断の努力の習慣が知事になってからも生きた。
県民の幸福度を重要視し、就任わずか7年でじり貧だった財政を黒字化したほか、熊本地震での人命救済、水俣病問題解決など、異色の知事の10年の活動の記録。
(ブックマン 1300円+税)