「大統領とハリウッド」村田晃嗣著
アメリカ政治と映画の相互作用の歴史を解説したアメリカ論。
映画がホワイトハウスに送り出した最初の大統領は、1901年に就任した第26代のセオドア・ルーズベルトだという。
彼は米西戦争で義勇騎兵隊「ラフ・ライダーズ」を指揮して有名になり政界に転じた人物で、ララ・ライダーズの活躍がいくつもの短編映画に描かれたのだ。
そして、英雄であるリンカーンを主要な登場人物にした、グリフィス監督の1915年公開の「國民の創生」によって、ホワイトハウスとハリウッドの結びつきは本格化する。
以降、ケネディやレーガン、そしてトランプ大統領誕生まで、250作品以上の映画を紹介しながら、政治と映画の関係を読み解いていく。
(中央公論新社 860円+税)