「日本一の農業県はどこか」山口亮子著
「日本一の農業県はどこか」山口亮子著
高齢化に加え、農産物の価格は据え置きなのに物価高で農業に必要な経費が上昇し、所得は激減。日本の農業は今、大量離農時代に突入し、大きく塗り替えられようとしている。さまざまな指標で各県の農業の実力を通信簿化し、農業をいかに効率化し成長させていくべきかを示したリポート。
農業産出額を農業関連予算で割った財政効率ランキングでは、1位群馬、2位茨城、3位栃木と、魅力度ランキングでは下位に位置する関東の3県が並ぶ。食料自給率や農業産出額などで1位を誇る農業王国北海道はまさかの12位。著者自身も驚いた意外な結果が出た背景をじっくりと分析。
ほかにも、生産性や、農地集積率、食料自給率などの指標から見えてくる日本の農業の今と課題をあぶり出す。
(新潮社 946円)