透けて見える社会問題…春の「ワークドラマ」評論家に聞く
◇やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる(土曜20時15分/NHK)
「スクールロイヤーが主人公で、学校に弁護士が入ってくるというところが、時代の象徴。いじめや校内暴力などがきちんと犯罪として認識され始めている。教師の過重労働の問題など、今の学校の問題点をきっちりあぶり出しています」(成馬氏)
◇正義のセ(水曜22時/日本テレビ系)
「検事の話で、一話ずつのテーマはそれなりに今話題になっている社会問題を描いていると思う。ただ、ドジでかわいい新米検事がひたむきに頑張るというのがありきたり。『新人はかわいければ許される』『男はみんなそんな女の子が好き』という作り手側の昭和的な感覚がイラッとしますね(笑い)。主人公の描かれ方は、現代の女子には違和感しかないでしょう」(尾越氏)
◇デイジー・ラック(金曜22時/NHK)
「第1話では、30歳前の女性が倒産で職を失います。男女平等とはいえ、社会に出ればまだ女性は生きづらく、理不尽な目に遭うことが多い。そんな働く女性たちの憂鬱が見て取れます」(成馬氏)
20~30代が世の中をどう見ているかを知るヒントになりそうだ。