「L.A.コールドケース」“渋い”ジョニ・デが未解決事件の闇に挑む実録捜査もの
一方、独自にこの事件を追ってきたジャーナリスト、ジャクソン(フォレスト・ウィテカー)はプールに協力を求める。
事件の裏側には、市警や多数の警察官が関与する犯罪と腐敗の構造が見え隠れしてきた……。
巨大権力の闇を暴こうとした代償に、地位、名誉、家族も失った男の捨て身の反撃を、ジョニ・デが口ひげに白い物が交じる“老け役”に挑み、いぶし銀の味を醸し出している。
まあ、若く見えても来年還暦を迎えるのだから、年相応か。
共演のオスカー俳優フォレスト・ウィテカーはジョニ・デの2つ年上。
“アラ還”ベテラン俳優コンビが衝突しながらも真実を追う姿に、中高年観客は思い入れるはず。
ちなみにモデルとなった元刑事ラッセル・プールは本作の製作進行中の2015年に58歳の若さで心臓発作により急死(謀殺ではないそうだ。念のため)。
映画は一時宙に浮いてしまうが、未亡人の絶大な協力により、彼の遺志を継ぐかのように完成した、というのも“ちょっといい話”ではないか。