多発する健康被害 マッサージは安易に受けてはいけない

公開日: 更新日:

「とりわけ、瞬間的に大きな力を加える動作をするような施術は避けてください」(阿部氏)

 マッサージの中でも、とくに注意したいのが「首」だ。

「東京脳神経センター」(東京・港区)理事長の松井孝嘉氏は言う。

「首には、呼吸、消化、脈拍、体温調節など、体全体の調子を整える働きをしている自律神経が通っています。首の筋肉は、脚、腕、腹などの大きな筋肉と違ってデリケートなので、むやみにマッサージをしたり、圧力をかけると筋肉を損傷してしまいます。首の筋肉に異常が起こると、自律神経の副交感神経がうまく働かなくなり、めまい、不眠、食欲不振、血圧上昇、動悸、倦怠感といった不定愁訴が表れます。さまざまな診療科の領域にわたる症状なので、病院をはしごしても治せません」

 不定愁訴が出現し重症になると、自律神経性のうつを発症したり、最悪の場合、自殺に至るケースもあるという。

「マッサージを受けるとき、首の周辺は必ず断ったほうがいい。自分で揉むことも避け、マッサージ器も首に当ててはいけません」(松井氏)

 首=頚椎を急激に回転させる施術は、厚労省が禁止を通達している。頚椎を圧迫するだけで、手足が動かなくなったり、呼吸器が麻痺して死亡する危険もある。マッサージは、慎重に受けるべきものなのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 4

    大山悠輔に続き石川柊太にも逃げられ…巨人がFA市場で嫌われる「まさかの理由」をFA当事者が明かす

  5. 5

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  3. 8

    どうなる?「トリガー条項」…ガソリン補助金で6兆円も投じながら5000億円の税収減に難色の意味不明

  4. 9

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 10

    タイでマッサージ施術後の死亡者が相次ぐ…日本の整体やカイロプラクティック、リラクゼーションは大丈夫か?