3週間実践で8割に効果 “低FODMAP食”で胃の調子を取り戻す
下痢、便秘、お腹のゴロゴロ、張り、痛み……。日頃から胃腸の調子がすぐれないという人は多い。そんな弱った胃腸を助けてくれるのが「低FODMAP食」だ。
FODMAPとは、「発酵性」の「オリゴ糖類」「二糖類」「単糖類」「ポリオール類」のアルファベット表記の頭文字に「AND」を加えて並べたもの。これらの糖質を避けた食事を3週間続けると、8割の人で胃腸の調子が回復するという。「一流の男だけが持っている『強い胃腸』の作り方」の著者で、日本消化器病学会専門医の江田証氏(江田クリニック院長)は言う。
「これらの糖質は小腸で吸収されにくいため、小腸の中の浸透圧が高まって水分が過剰にたまってしまいます。すると、小腸が刺激されて運動が異常に高まり、お腹がゴロゴロしたり、痛みが出たりするのです。また、小腸で吸収されにくいこれらの糖質は大腸まで到達し、大腸内の腸内細菌と反応して異常発酵を起こします。これにより、水素ガスがたくさん生産されるため、お腹の張りや便秘の原因になる。水素ガスが胃や食道まで上がってくると、過剰なげっぷに悩まされます。さらに、異常発酵は有機酸などの代謝産物を大量に作り出し、下痢や腹痛を招きます」